分類論
くだらない学の分類論は、くだらないをカテゴリに分類し「どういうくだらないなのか?」の答えを明確に提示できるようにする研究する分野です。くだらないを定義する部分のため、くだらない学の中で最も基本としています。くだらない学の他の研究分野である生産論・超越論は、この分類論を元に応用された研究分野です。
ただし、くだらない学はまだ発展途上の学問です。基本は安定することが望ましいのですが、分類論は確定部分が少なく地盤がグラグラと不安定な状態となってます。現状の分類論を、随時修正する予定です。
目次
分類 (ver.0.1.0)
本能むき出し系
「モテたい!」
「本能むき出し」は人間の本能に直結した製品・行為・アイデアなどの「くだらない」に対する分類です。この分類を一言で表すなら「モテたい!」となります。
この分類の中身は、性交をしたいという欲求である性欲、金持ちになりたいという富に対する欲求である金欲、世の中に名前を知らしめ名声を得たいという欲求、の3つです。これらを本能むき出し系の中分類とします。
本来、本能はさまざまな欲求がありますが、代表的な上記3つだけをくだらない欲求の中分類としました。本能は挙げた3つの他にも、食欲・睡眠欲・排泄欲など原始の生理的欲求、コレクションしたいなどの保存欲・他人より良い成績を得たいという優位欲、他人を統率したいという支配欲など高次の社会的欲求まで、だいたい107~109程度あると言われています。
ですが、例えば「食べた~い」という欲求はくだらないでしょうか?食べなければ死にます。死に対して抵抗することは生きていく上で最も重要です。くだらない欲求ではありません。
本能むき出し系に挙げた3つの中分類は、他人を不快にさせることが多いです。性交目的で女性に執拗に声を掛けたり、目立ちたいがためにバイクで暴走行為をするなど必要以上に過剰な行動をします。そのため無用な欲求、つまり「くだらない」欲求と定義しました。
性欲
「『モテたい』なんていうくだらない理由でバンドを始めるやつがあるか!」
バンドを始める理由の8割は「モテたい」だと予想します。発売される歌のテーマを分類すると、愛や恋の歌が8割だからです。かといってバンドを始めた理由のアンケートをとると「とあるバンドに憧れて」「自己表現に最適な手段だったため」「社会に対する反骨精神が大きいため」などと自己防衛をしてしまうため、本当の理由は隠されてしまうでしょう。隠されるのは、恥ずべきだったり軽蔑されたりする欲求、つまり「くだらない」欲求であるためと考えます。
「性欲」の主なくだらない小分類。
- モテたい
- ちやほやされたい、異性に興味をもたれたい
- 後述の名声を得たいという欲求も含む曖昧な意味の言葉
- セックス
- 快感を得たい、温もりを得たい、征服感を得たい、種を残したい
- 欲求から犯罪(買春、強姦)につながったりすることもしばしば。
- 下品
- うんこ、ちんちん、げっぷ、おなら、おっぱい
- 子供が連呼したり爆笑する言葉。生理的・原始的であり、大人になると性癖に繋がる。
金
「遊ぶ金 欲しさにやった。今は反省している。」
ひったくり犯の供述です。金が欲しい、というくだらない理由で人生を棒に振る事件が後を絶えません。この金欲という分類のは、このような自己利益だけを考えた行き過ぎた金欲を指します。つまり、目が$マークになっている状態や、その状態で行われた行為や、作られた物のことです。犯罪行為、生活を乱すようなギャンブルなどに繋がる無用な欲求、つまり「くだらない」欲求であると言えます。
ただ、モノを食べる、寝る場所の確保のためには誰だってお金が必要です。それは禁欲というより生存の欲求で、くだらない欲求とは異なります。
「金欲」の主なくだらない小分類。
- 利己的
- 利益のみを追求した会社、強盗・窃盗などの犯罪行為、ケチ
- お金が欲しくてたまらない状態。そのためなら他人のことなどどうでもいい。
- 詐欺
- 絶対儲かります、ねずみ講、宗教まがいの健康商法
- 約束が守られない犯罪行為。でも金欲に釣られて加担する人も多い。
- ギャンブル
- 行き過ぎた競馬、パチンコ、為替取引
- パチンコ依存症の主婦たち、などとドキュメント番組で特集されてしまう状態。
社会承認欲
「なんで私のことみてくれないの?」
口からは言わないもののそう言っているかのように、他人に対して過剰に干渉してくる女性がいたことはないでしょうか?もしくは、暴走族はなぜうるさい音を出すのでしょうか?これは社会承認欲、つまり他人に対して自分の存在を認められたいという欲求の表れです。この欲求自体は向上心などに結びつき悪い欲求ではないのです。ただし過剰な欲求は、上の例では他人に迷惑をかけるような価値に値しない欲求、つまるところ「くだらない」欲求と言えます。
「社会承認欲」の主なくだらない小分類。
- 名声欲
- 過剰な出世欲、利己的な征服欲
- フランス革命の英雄ナポレオンが、軍事独裁の統領に座ってから失墜していくイメージ。
- 過剰な自己アピール
- ぶりっ子、でしゃばり、構ってちゃん
- 相手にさせるために媚を売ったり、強制的に相手にさせ迷惑な状態。
- 反社会
- 暴走族、思春期の不良、落書き
- 社会に反抗することで自分の存在を目立たせる
考えていない系
「とりあえず」
凡人や素人にも考えられる製品・行為・アイデアなどの「くだらない」に対する分類です。この分類を一言で表すならば「とりあえず」になります。
この分類の中身は、未編集の直感や他人のアイデアの流用である「ありふれている」、正解ではない「間違っている」、精一杯を惜しんだ「適当」の3つです。これらを「考えていない系」の中分類とします。
学校での勉強・会議への発表内容作り・毎日の献立の組み立てなど生活に「考える」という行為は不可欠ですが、「考える」という行為は非常に疲れます。生物にとって高度なことなので脳が多量のエネルギーを消費するためです。そのため自分で考えることを拒否することで疲労を回避します。その「考えていない」状態で生み出された成果物(上記の例で言うと勉強をしないテスト・パクリのプレゼン内容・適当な献立)は、価値が小さいです。つまりは、「くだらない」と定義できます。
ただし、これらの本能に近い物や行為は自己の表現に繋がり、芸術と紙一重です。価値と無価値というこれらの境界線については超越論で説明します。
ありふれている
「パクる」
他人の作品と非常に似ているため盗作疑惑として騒がれ、ワイドショーでアーティストがやり玉に挙げられたりします。いわゆる「パクリ」騒動です。意図的な盗用でもそうでないにしても既存の作品やアイデアと競合することは、著作権の侵害や新規性が損なわれるために価値がありません。つまり、「くだらない」ものとされます。
別の「ありふれている」の例として「誰でもできる」があります。「小学生級の算数の問題解きます!」という商売が成り立つでしょうか?大人なら誰でもできることというのは価値がありません。つまり、「くだらない」こととなります。
また、「ありふれている」は無意識から湧き出されたての原始的な思考という意味でも「くだらない」と言えます。
盗用の例で説明します。他人から指摘されてはじめて、既存のアイデアと似ていることに作った本人が気づくこともあります。これは、他人の作品が五感を通して無意識にまで届き、それが作品を作るときにあたかも自分のアイデアのように湧き出されたためです。脳がならべく考えないようにした答えが「ありふれている」に通じると考えます。
「ありふれている」の主なくだらない小分類。
- すでに考えられている
- パクリ、盗用、車輪の再発明
- 既存のもの、既存だけどそれを知らない状況
- 誰でも考え付く
- 国語・算数など義務教育の範疇な知識、「ぶってはいけません」など常識的な正論
- みんなでアイデアを考えろと言われたときに、一人づつのアイデアを統計したら数が一番多くなるようなアイデア。
- 直感
- 「ねむい」、「小学生からやり直したいなぁ」、「豚がぶった」
- 五感で感じたまま。脳のストッパーなく発言された感情。口から飛び出てしまった駄洒落なども含みます。
間違っている
「ババァ、これ週刊ジャンプじゃなくて月刊ジャンプだろ!」
思春期の少年がお母さんに漫画雑誌のお使いを頼んだところ、頼んだとの異なる雑誌を買ってきた場合によく言われる台詞です。注文を間違えて買ってきたほうの雑誌は、少年にとって価値のないもの、つまりは「くだらない」ものであったと言えます。
他の「間違えている」の例を示します。会社で上司が「新しい商品の企画考えてきてよ。」と言ってきたとします。部下は真剣に考え新しい商品のプレゼン資料を作成しました。それは本当に新しい画期的な商品でした。上司の前で自信満々に発表したところ、上司は怒って言いました。「会社として売り上げを上げるもの考えろよ。うちにとってこれは価値がない。」部下は会社の業務範囲から外れるような新しい商品を考えてしまったのです。これは、上司の「新しい商品の企画」の意図である「会社の業績を上げる」「上司の評価を高める」を無視してしまったため、価値のない企画となってしまいました。つまりは上司にとっては「くだらない」企画です。
このように、依頼・注文・問題の解釈を「間違える」、答えが明確なものを「間違える」、などは「くだらない」の分類の一つになります。
「間違っている」の主なくだらない小分類。
- 正解ではない
- 2×5=34、未曾有(「みぞゆう」と読む)、1193年鎌倉幕府
- 正解が1つしかない事実や結果に対して間違った解答をする。
- 依頼の意図と異なる
- 誤注文、依頼や問題の解釈を間違える、教えたこと違う
- 依頼の文章だけを鵜呑みにすることで、本当の依頼内容である意図を解釈しないと価値がなくなる。
- 現実と異なる
- ウソ、夢、ファンタジー
- 実際に起きたことと間違えて伝えること。意図的やそうでない場合がある。
適当
「やっつけ仕事」
年金記録問題は、社会保険庁によるお役所仕事が原因で起きました。末端の職員がアルバイトが適当に転記入力したものを’そのまま’運営して使ってしまうという「やっつけ仕事」であり、年金システム自体の価値を大きく損なう行為です。つまり、このように何も考えないで適当にこなされた行為は、「くだらない」と言えます。
別の「適当」の例として、「雑」があります。今や製品が中国製があたりまえで、製造を委託している日本の会社による管理が行き届いてきており、中国製=粗悪のイメージはだいぶ小さくなりました。しかし、コストの掛けられないような食玩などには、「もうちょっとしっかり塗ってよチャイナ!」と思わせるクオリティの低いものがまだまだあります。そのような雑さが、価値を下げ「くだらない」ものの原因となります。
「適当」の主なくだらない小分類。
- 最小限の労力
- 雑、ずさん、やっつけ
- 依頼を考えることなく適当に処理するとこうなります。事故に繋がる場合もあります。
- 理由もなく
- なんとなく、思いつきで、主体性なく
- なにかを作成(特に設計)する場合、なんの意図もなく進めたり、一つの大きな意図に気持ちを奪われ他が疎かになったりすると理由もなくが発生します(とりあえずつけたボタンとか)。「パクり」や「量がおかしい」にもつながりやすいです。
- 終わらせたい
- お茶を濁す、生返事、短絡的
- 面倒くさいことから逃避するとこれらが多用されます。使用された相手には不快感を与えること必至です。
意味がない系
「ろくでもない」
価値を見出すのが困難な物・行為・アイデアなどの「くだらない」に対する分類です。この分類を一言で表すならば「ろくでもない」になります。
この分類の中身は、非日常的であり日常生活上での価値がない「ナンセンス」、故障や目的を果たせない「不必要」、必要な場所に必要じゃない量がある「量がおかしい」の3つです。これらを「意味がない系」の中分類とします。
この「意味がない系」の大分類を分かりやすくするため、海外の格言「エスキモーに氷を売る」を例として用います。エスキモーの住む北極圏は寒く氷は、文字通り山のようにあるので、エスキモーには氷は必要ありません。この格言は洗剤やらタオルを氷に抱き合わせでつけてお得感を出せば買う、みたいな話なのだが、そうではなくもっと言葉通り捕らえたとすると、具体的にはエスキモーに氷1kgを1000円で売るとすると、それは無理!という話になります。このように、エスキモーに氷を売りつける行為、つまりは不必要でナンセンスなものを「くだらない」の一つと定義しました。
ナンセンス
「シュール…」
現実社会から離れるとシュールと呼ばれる状態になります。主婦が料理を包丁に変わってチェーンソーでしていたらどうでしょう?包丁とチェーンソーは両方とも切るものなので、さらにシュールさを増すとしたら包丁の代わりにお地蔵さんで切っていたらどうでしょう?どうでしょうと問いてますが質問の内容情景には全く意味はありません。意味はない(ナンセンス)なので価値はない、つまり「くだらない」と言えます。
ただ、このシュールなどのナンセンスなことが何かしらの表現になっていたりすると芸術としての価値が出ます。価値と無価値の境界線は難しいのですが、このような芸術の場合、後から価値が付けられる場合が多く、生み出された時点ではほとんどが無価値と言っても良いでしょう。
「ナンセンス」の主な小分類。
- シュール
- 超現実、前衛的、奇抜すぎる
- 超現実というより非現実にするとより価値が低下します。
- 無意味
- ナンセンス、筋の通らない、自由奔放すぎる
- シュールに近いが、より意味を排除した場合を指します。
- 妄想
- 妄想、非現実な夢、誇大な想像
- 夢・想像というクリーンなものより本能の具現化などの邪な想像を指します。
不必要
「まるでゴミのようだ!」
多くの人間が死ぬ際、無価値なものとして例えたキャラクターの台詞です。このようにゴミは不必要であり無価値である場合がほとんどです。つまり不必要は「くだらない」と言えます。
不必要なものとは、故障などにより必要なことができないもの、貯めておく意味がなかったり貯めておきたくないもののことです。人々はそれらの不必要な喜んで手放します。その人たちにとって価値のないくだらないものだからです。
ただ、ゴミも多く集まった場合、リサイクルにより資源化し価値が発生することがあります。これら無価値から価値の創造については「超越論」にて説明します。
「不必要」の主なくだらない小分類。
- ゴミ
- 生ゴミ、空容器、排泄物
- 貯めておいても価値がなく、むしろ困ることになるので捨てるものです。
- 必要なことができない
- 故障した家電、渋滞の止まない高速道路、踊れないダンサー
- 必要なことができない状態にある物や人などを指します。修理や改善によって価値を取り戻すこともあります。
- 未完成
- 未完成のダム、未完成の野菜、未完成の法律
- 完成していないと著しく価値が低下するものが多いです。未完の大作は巨匠が死亡した場合のみに発生し稀なケースと言えます。
量がおかしい
「このパソコンの電力、ドライヤーと一緒だな…」
非常にハイスペックなPCの消費電流は、小さめのドライヤーを付けっ放しにしているのと同等なくらい地球にも家計にも厳しいものです。HPでも作って小銭を稼ごうとそのようなPCでサーバーを家に設置した場合、電気代でマイナスになることすらあるでしょう。このように高性能PCだからといって消費電力など「量のおかしい」ところがあると価値のない、「くだらない」ものになると言えます。(もちろん場合によります)
同様に家電の例でもう一つ。ちょっと前の電子レンジの前面は洗練されておらず、1機能1ボタンなのではないかと思えるくらい複雑でした。家電屋さんで印象深かったのは、「お酢です」ボタン。フルーツ酢がワンボタンで作れるボタンだそうで…、もしそのレンジを買ってもフルーツ酢を作ることが一生ない私にとっては完全に無駄なボタンでした。このよに無駄に数の多い機能は、インターフェイスの性能が劣らせデザイン的にも魅力に欠き、価値が下げてしまいます。つまり「くだらない」機能となってます。
「量がおかしい」の主なくだらない小分類。
- 集合の一部
- 片方の靴、1枚だけのプロ野球カード、ある漫画の途中の6巻と21巻だけ所有
- 本来正しい数があるのに欠けているものや、コレクションして初めて価値があるものなどです。
- 数がおかしい
- 4人乗りでドア6個以上ある車、4人乗りでイスが3つの車
- 無駄に数が多かったり、数が少なく機能しなかったりするものなどです。
- 大きさがおかしい
- 燃費が悪すぎる車、燃費はいいけどすぐ給油しなければならない車
- 大きさがおかしいため価値を下げているものなどです。
分類のルール
分類論は以下の勝手なルールがあります。
- 各カテゴリを3つに分ける(3つ以上だと研究者(所長)が覚えられないため)
- 多くあり3つに分けられない分野は上位3つだけを採用する。(漏れがある)
- 同時に2つのカテゴリに属するものもある。(ダブりがある)
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